沈まぬ太陽
取引先の常務さんのおすすめで読み始めた「沈まぬ太陽」全5巻読み終え
ました。
同作は大手航空会社の労働組合委員長として正当な権利を要求し闘った
ために、その後懲罰人事で十年間に渡り僻地をたらい回しにされながらも
会社の腐敗を追及していくという実在する人物をモデルに描いた小説です
著者は「白い巨塔」や「華麗なる一族」を書いた山崎豊子さんで、山崎さん
のようなベストセラー作家になると原稿依頼で各出版社の編集担当者が
お百度を踏むと言われるのですが、「沈まぬ太陽」の場合は大手航空会社
の労働組合の事を書くと構想を聞いたらみんな逃げてしまったそうです。
その後「週刊新潮」に連載されると、モデルとなった航空会社は新潮社全
ての広告掲載を打ち切り新潮社は大損害を被ったそうですが、連載小説
の反響が大きく「週刊新潮」の売り上げ部数が大幅に増えて、広告収入の
マイナスはほぼ埋まったと言うエピソードもあったようです。
3巻以降には航空史上最大の墜落事故や政・官・財が癒着する利権の闇
などが書かれており当時を思い出しながら読んでました。
私のおすすめ度、星5つです。
-さぷり魂-
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